まばたきをするまで
ある日突然、彼に転がり落ちた。
心惹かれたなんてかわいいものじゃない。
衝撃だった。
人生の半分以上をGLAYと共に過ごしている。
いまもそれは変わらない。
最愛のひとはいまでもボーカルのTERUだけど、二宮和也も選べないくらい好きな自分に気づいて動揺した。
ジャニーズにはまるのは二度目。
二度目だけど、「これはまずい」と思うくらいはまるのは二宮さんがはじめて。
同世代の彼はデビューの頃からもちろん知っている。
存在と名前だけは。
彼がどんなひとでどんな声で歌いどんな仕草で踊るのか、
まったく知らない空白の年月を埋める勢いで彼を知ろうと、過去を掘り下げ、いまを追っている。
いつか気持ちが冷める日がくるかもしれない。
だからどこか冷静に見ている自分がいる。
かわいいかっこいいえろい好きってわめき散らしながらも。
昔、二宮さんが書いた詩を見つけた。
君のすべてを知りたい
だけど何も知らない
だから今までの記憶を消して……
二人でいる時 抱きしめている時
愛してる時の記憶を作らないか
でも嫌だったらすぐにまばたきをして
この時を戻ってこない永遠の過去にして
それまでは 僕を見ててよ
二宮さんが当時どんな気持ちで書いた言葉かわからないけど
これを見たとき、心底冷めるまで彼を見続けようと思った。
まばたきをするまで。
それまでの記録。